【カラカラカラ】樋口円香という人間について
今回のpSSR樋口円香は解釈が人によって変わりそうなくらい複雑なコミュだった気がする。そんなコミュについて、自分が好きなように書き殴りました。
※ネタバレ注意です。
共通コミュでは円香がアイドルに対して、どのように思っているのか、どのように向き合っているのかを焦点に置いている。その上で、円香の中身や気持ち、本心などが垣間見えてくるのが描かれている。つまり、アイドルとしての樋口円香の在り方を描いているのだ。
これは正直なところ、WING編の共通コミュはどのアイドルも、自分自身がアイドルとしての在り方を見つめ、突き進む。その過程が描かれているのが、WINGの共通コミュである。
今回のpSSRのコミュでは全体的にPから円香に対するアプローチによる、Pと円香の関係性を描いたものが多い。Pが円香とのコミュニケーションを取るのに苦悩する姿が描かれ、円香の心の内を一気にのぞき込むコミュである『手すりの錆』へ、そして円香とPの関係性を描くシーンに繋がっていく『エンジン』のTRUEで締められる。
円香は少なくともノクチルで一番メンタルが弱い。それは共通コミュから見て取れるものである。それを前提として、感想を殴り書いてみた。
・樋口円香は現状維持を望み、恐怖から逃れるために動く
樋口円香にとって、わからないことを知ろうとするのは恐怖でしかない。現状維持を望む彼女にとって、知ることによる関係性の崩壊は一番恐れている。
ノクチルのメンバーである幼馴染組。透、雛菜、小糸とはずっと一緒に過ごしてきたが故に、好きとか嫌いとか考えたことが無いと伝える。普通を望む、円香にとってはわからないことは別に知る必要が無いのだ。
ただ、その心の中をPは知る。アイドルで居続ければ、みんなと居られることを見抜かれてしまう。
はぐらかしたようにも思える。彼女にとって、幼馴染との関係を現状維持をするためにはアイドルになるしかなかったとも言えるのだ。
ノクチルでは一番不幸だ。犠牲を経て、自らが望む価値を得る。
きっと彼女にとって、そこまでして得たいものが、現状維持の関係。
『掴もうとして』では円香が寝ているPに対して、タオルをかけてあげたり、メールをこまめに送ったりをして、気にかけている様子も見られ、円香はPに対して一定の信頼を抱いていることがわかる。
そのため、『エンジン』ではお互いに対等で居るつもりであるからこそ、現在の関係を維持するために理由を話さない。だが、Pは円香のことを知り、もっと信頼してもらいたいからこそ、理由を話したい。現在の関係性から一歩進んでさらなる信頼を得たいと思っている。
Pにとって円香は、他のアイドルと同じ対応では踏み込むことは出来ないアイドルである。円香から打ち明けることでしか、信頼を築くことが出来ない。WING編の共通コミュではシーズン3の共通コミュより、円香とPの距離が縮まり、シーズン4で円香から打ち明けたことにより、一気に信頼関係を築いたように、自分から歩み寄っても彼女は拒絶してしまうのだ。
円香は現在の関係性を維持したいからそのために動く。関係性を維持したいから、立ち止まる。ただ、理由を知ってしまえば、関係性が壊れてしまうかもしれない。何が起きるかわからないというのは樋口円香という人間にとって、恐怖でしかないのだ。
だからこそ、今回の『エンジン』では確定ではない状況を作り込み、今の関係を維持するという選択肢を選んでいる。円香は精神的にも弱く、自分から一歩踏み出してからじゃないとその先を受け入れられない。
ただ、不意に出てしまったPへの言葉。
あなたにそこまでする理由は…というところでは、円香はPが何故そこまでするのかを、一瞬でも知ろうとし、歩み寄ろうとした。自ら作った壁を自ら壊すことを選択しようとした。恐怖に対して、前に進んだのだ。
P「わかるまでそばにいてくれ」
円香「とりあえず車が止まるまでは」
車はエンジンが尽きるまで、走り続ける。つまり、円香も幼馴染との関係が永遠に続くとは思っていないし、Pとの関係も現状維持なままではない。何かしら起きた時、今の関係性はいずれ変わることを理解してるものの、今はこのままで居たいということ。
そんな恐怖も、心の中では理解しているのだ。
だけれど、彼女にとっては今の関係性がトータル的に見たら『一番良い』のだろうと思う。
大体感想は書き終えていたのですが、普通に下書きのまま放置してたので、ちょっと書き加えました。ほんと、円香に関しては色んな解釈を出来る部分と文面通りというか素直に読み取れる部分があることで、受け側による解釈の一致が起きないようにできているのが凄いところ。これはライターさんや高山Pの思う壺なんだろうなと。ただ、これは自分が円香だけ追えているだけであって、他のアイドルにでも共通することかもしれないので、なんとも言えません。
シャニマスさんは色々と小出しにしてくるので、イベントストーリーもしっかり見ないとな…と思いながらも、サボっちゃってどうしようもないです。これからもちょっとずつ無理のない程度に頑張ります。